
記者を辞めたい人のストレス回避法 ――「良い息抜き」「悪い息抜き」不規則な仕事――
桜の季節が終わりました。淡々とバイト先の仕事をこなしている、元新聞記者の仮面ライターです。写真は先日撮った葉桜です。
真新しいスーツの若い人たちがさほど見当たらなくなりました。スーツの着こなしが身について、街の風景に溶け込んだようです。
自分も四半世紀前は新人として過ごしました。
当時のマスコミは、パワハラ、セクハラはほとんど問題視されることはありませんでした。最近は変わったと聞きますがどうなのでしょうか?
そう簡単にマスコミのパワハラ、セクハラの体質が変わるとは思えないというのが私の意見です。今年の新人のみなさんは大丈夫でしょうか。
新聞やテレビの若い記者のみなさん、まずは自分の命を大切にしてください。
そのくらいのことを言うしか出来ない私ですが、今回は新人時代の「良い息抜きベスト3」と「悪い息抜きベスト3」を書いてみようと思います。
新聞記者を辞めたいと思っている新人の方がいたら読んでみて下さい。五月病に悩む方、不規則な時間で働いている人もどうぞ。
悪い息抜き第3位 ――ゲーム、テレビ、スマホを見まくる――
ゲームやテレビ、Youtubeは、なにも考えずに過ごせます。次々と向こうから情報が流れてくるので、一日どっぷりと浸かってしまいます。
若いと気がつかないと思いますが、目と脳はかなり疲れています。
私が新人のころ、スマホはガラケー時代でした。タブレットなどの携帯用デジタルデバイスはありませんでした。
「じじぃ」と言われる年齢になり、目と脳が老化したので、疲れを敏感に感じます。
仕事のことから頭を切り離せる点では優れている息抜き方法ですが、気がつかないうちにしっかり疲労がたまります。
30分くらいで切り上げられるなら良いのですが、気がつくと4、5時間経過なんてことはざらでした。ポータブルゲームの場合、ちょっとコンビニに行くのにも、ちょこちょこゲーム機をいじっていて、外に出る前の段階ですら時間がかかりました。
オフにしたり、一時停止にできないくらい依存したり、はまっていました。
悪い息抜き第2位 ――夕方まで寝る――
私は今でもよく寝る方ですが、20代のときは自分でもあきれるくらい寝ました。
記者をしていると夜遅くまで働くし、夜勤はある。こっちが休みの日でも、デスクは電話をしてくる。しかもあっちの都合でいきなり罵声を浴びせられ、精神的にいつも緊張、興奮している。
ということで、休みの日はなにもなければ夕方くらいまで寝ていました。これが良くなかった。
体内時間が狂いまくります。質の悪い睡眠のせいで、休み明けから頭の回転は悪くなります。たくさん寝たのに疲れが取れませんでした。
悪い息抜き第1位 ――休日の大量飲酒――
休日前や休みの日によく飲みました。(休日前でなくてもたくさん飲んでいましたが……)
例えば、3連休があったとして、休みの前日だけ楽しく飲むなら良いかもしれません。
良くないのは、連休中に一人で飲むこと。今でこそ酒量は減りましたが、ビデオで映画を見ながら飲んだりしていると、アルコール漬けになっていました。
なぜか酔いはやってこず、寝れたとしても眠りは浅くなりました。
「記者は酒を飲んでなんぼ」というような文化がありました。担当している警察署の刑事課長と酒を飲める仲になったことで取材が進んだと言われる仕事でした。
仕事を理由にしょっちゅう飲んでいると、飲まなくて良い日も飲みたくなります。
私はアルコールに強い体質ですが、今振り返ってみると、数日連続で飲まない日を作っておいた方が良かったと思います。
悪い息抜きの共通項
悪い息抜きの1位から3位を紹介しました。あくまで私の経験を中年になってから振り返ってみた上での順位です。
共通しているのは「疲れが取れない」こと。悪い息抜きをすると疲れが余計にたまった感じがしました。
疲れが取れないとどんなデメリットがあるかというと、メンタル的に暗くなります。ネガティブになります。
ゲームをしまくったり、動画を見まくったりしたあとに、気持ちはすっきりしません。
夕方まで寝て、日が落ちた後に起きると、日によっては鬱病かと思うくらい夜に気持ちが沈みます。
そしてヘビーな飲酒は眠りを浅くします。起きても慢性的にだるくなり、飲むとしゃきっとする。ひどくなるとアルコール依存症という立派な病気になります。
疲れたまま仕事の日が戻ってくる。当然、パフォーマンスは良くありません。
逆に良い息抜きは、当然ですが「疲れを取る」ことです。
たまの休みには昼過ぎまでゴロゴロしていたい。普通はそうです。
面倒な仕事を片付けたら休みの前夜には浴びるように酒を飲みたい。普通はそうです。
若いし元気だから好きにやればいいのですが、ちょっとした心がけで結構疲れはとれます。
「疲れた」と言うと、「若いくせに何言ってんだよ」とか「だらしないな」なんて周囲に言われますか? もしかしたら、自分でそう思っていませんか? 結局は好きにやれば良いんですけどね。私も気にしませんでしたから。それでも今思うと、ちょっともったいない時間の使い方をしたなと反省しております。
良い息抜き第3位 ――早めの時間から飲む①――
3位は「休みの前日に早めの時間から飲む」です。
どのくらいがスタート時間の目安か? 記者時代、飲み始めるのはいつも夜の9時半か10時くらいでした。だから7時か8時くらいがベストかな。
普段8時くらいから飲む人は6時に飲み始めましょう。ハッピーアワーからスタートできたら、お金も節約できます。
記者のように通常遅い時間から酒を飲むなら、早く飲み始めて日付が変わる前に飲み終えたいところ。10時か11時にお開きにできたら完璧です。
職場の人たちはまじめなので、たぶんそんなに早くから飲めないでしょう。
だから一人で職場から出て行く。え? 仕事が残ってる?
水曜日あたりから金曜日の夕方のことを考えておきます。そうはいっても、無慈悲に仕事は振られるもの。
ベストは勝手に定時退社。それができないのなら、「仕上がり6割」の低クオリティーで終了。上役のOKが出ないと退勤できない仕事の場合どうするか? 一切私語はせず、超無表情で作業をします。無愛想なくらいが良い。
「金曜日の夕方前に仕事振ってくるんじゃねぇ、この仕事できないオタンコナス。そんなに部長に対して『やってます感』出してぇのか!」と、顔や体で言っちゃいましょう。
口に出せるなら、言っても構いません。言い方はお任せしますが。
四半世紀前の新人の時そういうことをしたら、罵詈雑言の嵐になったと思います。ただ、「完璧な対応策」は無理でもほかに手はある。
金曜日の夕方に自分の原稿を監修されることがないように、月曜か火曜に提出してしまう。(※記者の場合、書いた原稿をデスクが直す間、横か近くにいなければならないことがある)
事件事故の取材はしょうがないので対応はするしかないです。それはあきらめるしかない。
毎週金曜日に事件事故が多かったら、朝まわりか夜まわりの時に、「週末治安が悪いっすね。なにやってんでんすか警察は?」と言ってみましょう。警察の人たちは一生懸命に働いているので、ぶち切れられます。
今のは冗談です。「最近、週末の事件事故が多いと感じるのですが、なにか対策を検討中ですか? もし広報するなら書きたいです」。なんて言うと、ネタにつながることもあるかも。保証はしませんけど。
話を戻します。休み前日の夕方に職場にいると、なんかしら捕まります。
早く帰ると決めた日以外は、くだならい雑用や奴隷仕事を受けるべく、夕方はデスクの横で原稿を書く。普段はできるだけちゃんとしておく。大事なことは「できるだけ」。無理は禁物。
だいたいデスク補助てアホみたいな仕事なので、週に2日も「お利口さん着席作戦」をすれば十分。
どうしてこんなことを書いているのか。
私は職場での身の処し方が下手だったからです。今もですが。
どうやってデスクや部長に気に入られるかを一生懸命に計算している奴らが嫌いでした。平気で自分の仕事を私にやらせたり、ミスをなすりつけたり。まだまだあるけど、読者も思い当たることはあると思います。
自分がいまいちだったのは、嫌いな奴らやデスクを遠ざけるために、最低限の手を打たなかったことです。
良い息抜き第3位 ――早めの時間から飲む②――
3位には第二弾があります。
一人で早い時間に職場から抜け出したらどうする?
一人で早い時間に外に出たら、取材先で知り合った公務員のおじさんを誘います。そういう人がいなければ行きつけ店で飲む。
公務員も退職間近の偉い人は帰りが早いです。単身赴任をしていれば、飲む相手がほしいので誘うとあっさりOKしてくれました。中には小心者で記者とサシで飲むのを恐れている人もいたけど、数打てば見つかります。
行きつけの店は、自分の職業を明かしている店とそうでない店を持っていました。記者という仕事をしていることを知っていると、いろいろ教えてくれる人がいます。
一方、黙って飲みたい、もしくは、仕事を忘れたいときは、身元を明かさない店に行きました。
店に人が仕事のことを聞いてくるときは、県庁の外郭団体とか、適当に言っておきました。
良い息抜き第2位 ――寝る――
金曜日に早い時間から飲んだら次は睡眠です。
ただ寝るのではなく、質の良い睡眠です。
月曜から金曜まで働く人の場合、金曜日に早い時間から飲む。そして早く寝る。普段より1時間でいいから早く寝る。土曜日は平日と同じくらいの時間に起きる。
よく言われますが昼寝は午後3時くらいまで。それも30分くらい。確かにそれはベストです。
でも、30分で昼寝から起きられますか? 私はベッドで寝たらそのまま軽く1時間半は寝てしまいました。それはそれでいいんじゃないかと思います。
ただ、昼寝のスタートは正午くらいが良い。午後3時に昼寝して4時半や5時に起きると、夜が眠れません。昼寝を2時間するなら、午前10時くらいに寝始めないと。
土曜の睡眠をなんとかやりくりしたら、日曜日に向けて早寝しましょう。そして日曜日も昼寝のスタートは遅くて正午を守り、月曜日に向けて早寝します。
出来たら週に1回、2日連続で酒を抜いて、早寝早起きをすると良いのですが。若いと出来ないよねぇ。
良い息抜き第1位 ――ちょっときつめの運動――
ストイックに土日の睡眠ルールを守れたら、あとは運動です。ちょっとくらい自分にとってきついくらいの運動がベストです。
運動量は個人によって差があるので、あくまで自分にとってきついくらいを目安に。
別にアスリートになるわけではないので、ムキになる必要はありません。でも、がんばっちゃうんだよなぁ。がんばりたくなったら、私はその衝動は抑えません。
ジムの有料会員になっている知人からは、効果的な運動方法のアドバイスをもらいました。筋トレ中心が良いとのことです。筋トレは短時間で出来る。筋肉がその後も緊張しているから、翌日歩いているだけでも体がぴしっとします。
でも季節の良いときは走りたい。筋トレしてからが良いとわかっていても走りたい。そういう日は走り出しちゃいます。
私は「スロージョグ」をします。検索するとやり方が出てきます。
途中、ちょっときついペースで走っちゃったりして、「なんか俺やってるぞ」感に浸ります。でもすぐにスローダウン。端から見たら、だらだら走ってるだけの男に見えるでしょうが、そんなの関係ありません。
時にはプールで泳ぎます。とにかく終わると気持ちがすっきりします。
雨の日は?
筋トレします。気が向かない日もある。特に寒い冬なんか体を動かしたくない。
ストレッチだけでいいや。そうやって床にだらっと座る。3分だけでもストレッチをする。かなりの確率で「一種類だけ筋トレやろうかぁ」という気持ちになる。
何か一つだけ。たとえば腕立て伏せ。20回3セットとか面倒なことは考えない。腕立て伏せも、腕を広げたり、脇を締めたりといろいろややり方がある。そこは好きなように。
「とにかく60回やってやるぜ」
1点突破で腕立てだけやる。70回できたらもうけたもの。逆に腕がパンパンで40回で終わったらそれも良し。1点突破のつもりが、ついでに腹筋をやってみたりして。
ちょっときつめの運動は、睡眠をよくしてくれます。
私のベストは筋トレを30分くらいして、1時間走るか泳ぐ。時には「ちょいきつ」レベルを超える日もあります。
今日は休み。ブログ原稿を書いたから運動しよう! 好きな音楽聴きながら走り出しちゃおうかな。今日の気分は「LED ZEPPELIN」。4枚目のあの曲で走り出すか。Rock’n’Roll
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