【フリーランス初心者向き】実例付き 仕事にプラスになる名刺とは?

2023年6月28日

 

フリーライターの名刺って、どのようなものがいいんだろう

デザインや様式に凝る必要はないと思います。

でも、工夫すれば仕事にプラスになることもありますよ。

 こんにちは、「かく企画」社長の藤田です。2021年に19年3カ月勤めた新聞社を退職し、フリーランスのライターとして活動しています。新聞記者時代も、フリーライターの今も、取材先の方々と名刺交換する機会がしばしばあります。

 私自身、名刺は自分の名前が分かればよく、デザインや様式に特にこだわりはありません。それでも、仕事で名刺交換をした際、私の名刺を受け取った人がよく目に留める項目があります。

 今回は、そんな私の名刺について、ある小さなエピソードを紹介したいと思います。

名刺のデザインや内容にこだわる必要はなし!

 相手の目を引き、仕事にプラスとなる名刺というものは、一体どのようなものでしょうか。

 さまざまなビジネス書やウェブサイトでは、名刺のデザインや文言に関するさまざまなアイデアが紹介されています。

 曰く「相手の印象に残らない平凡なデザインの名刺は×」「相手の気を引くキャッチーなフレーズを!」「おしゃれな名刺を作るためにはデザイナーや印刷サービスに発注するのが○」などなど。

 特にフリーランスは、会社という「金看板」に頼ることができないこともあり、「名刺の印象がビジネスを成功に導く!」などと、さまざまなアドバイスがあふれています。

 しかし、これは私の持論ですが、名刺についてそれほどまでにこだわる必要はないと思います。名前と連絡先、仕事さえ分かれば、どんなデザインであろうが、何を書いていようがよいのではないでしょうか。名刺にこだわる時間があるのなら、もっと他のことに時間を割くべきです。

 そもそも、交換した名刺をしっかり見る人なんてそんなにいないと思います。

 時代はペーパーレス。インターネット環境やSNSが充実した昨今は、ウェブ上でのプロフィルやポートフォリオ(仕事の実績をまとめた一覧表)を充実する方が有効なのではないかと思います。

 そんなわけで、名刺にこだわりのない私は、ラベル・カード印刷の無料ソフト「ラベル屋さん10」を使い、自宅のプリンターで名刺を作っています。デザインは、ソフトにあらかじめ入っているもので、表面に氏名、住所、電話番号、電子メールアドレスを書いています。

 裏面には記事を執筆しているウェブサイト、仕事の内容などを列挙しています。ただ、文字ばかりになるので、妻のアドバイスでアヒルの絵(これもアプリにあらかじめ入っているイラスト)を入れています。

名刺の「ある記述」が仕事につながったケースも

 そんな味もそっけもない私の名刺ですが、交換した際、必ずとは言いませんが、多くの人が引っかかって「これは何ですか?」とニヤニヤしながら尋ねられる項目があります。

 それは、仕事内容として挙げている「クイズの作成」という部分です。

 全国に星の数ほどいるライター。取材のジャンル別ではスポーツライター、ITライター、ノンフィクションライターなどがあり、仕事の形態では取材ライター、インタビューライター、コラムニスト、ウェブライターなど、さまざまな種類のライターがいます。

 クイズのライターというのは存在しており、よくクイズ番組のスタッフクレジットに名前が出ています。しかし、絶対数は少ないためか「どんなふうにして問題を作るのですか?」「どんな人から発注があるのですか?」などとさまざまに聞かれます。

 実のところ、名刺に入れた当時は、クラウドソーシングサービス「ランサーズ」で観光地に関するクイズの作成(3択問題、写真付き)を請け負った程度で、それほど実績はありませんでした。大学時代、クイズ研究会に所属していたこともあり「こんな仕事もできるよ」という一例で載せていたのです。

 さらに、名刺交換がきっかけで「ぜひクイズを作ってほしい」と、仕事につながることがありました。ある地域の商工団体の方で、クイズとは全く関係ない、とある仕事の相談で訪れたのが縁の始まりでした。

 名刺を渡し、小一時間ほど相談に乗っていただいた後、「さっきから気になっていたのですが、このクイズの作成っていうのは何ですか?」と尋ねられたのです。

 よくよく話を聞くと、地場産業や地元のユニークな企業に関するクイズを企画しているとのこと。そこから話が進み、問題作成や問題文の監修をお手伝いさせていただくことになりました。会社のホームページや文献、自らの知識(もちろん裏は取る)を元にクイズを作る作業は、さまざまな新しい知識との出会いの連続で、知的好奇心をくすぐられる非常に面白い仕事となりました。

 冒頭「名刺なんてこだわる必要がない」とは言いましたが、どこでどのように仕事につながるか、分からないものですね。

名刺の「くすぐり」が仕事や話のネタになることも

 私の名刺には、ニュース取材、コラム執筆、書籍出版の支援、あいさつ文の執筆という、どちらかといえばお堅い仕事が列挙されています。その中に「クイズ」という軟派なものが混ざっている分、目を引きやすいのかもしれません。

 落語の用語で「くすぐり」という言葉があります。噺の合間に挟む本筋と関係のないギャグのことです。古典落語の中に時事ネタのギャグを入れたり、民話風のほのぼのとした噺で政治風刺や自虐ネタを入れたりと、さまざまな「くすぐり」があります。本筋と関係ない分、逆に印象に残ったりします。

 名刺の中に入れた「くすぐり」が、思わぬ仕事のきっかけとなった例でした。

フリーランス初心者は登録必須のクラウドソーシングサイト

 これからフリーランスを始める人には、名刺の作成と合わせてクラウドソーシングサイトへの登録をおすすめします。

 クラウドソーシングサイトは、「仕事をしてほしい人」と、フリーランスなどの「仕事をしたい人」をマッチングさせるサービス。ライターの仕事はもちろん、デザイン、プログラミングなど、多種多様な仕事を簡単に見つけることができます。

 さらに、仕事ぶりが認められれば、継続的に仕事が依頼されることもあり、ステップアップのきっかけになることも。

 副業やフリーランスを始める方は、まず登録しておくことをお勧めします。