ライターが電車・バスで取材に行く理由 ーメリット5選ー

フリーランス

 こんにちは、社長の藤田です。フリーライターとして新聞、ウェブ、機関誌にさまざまな記事を執筆。取材対象は企業の社長からアウトドアまでさまざまです。

 地方に住んでいるため、取材先までは車で行くことが多いです。それでも、電車やバスが通っているところは、可能な限り公共交通機関を使うようにしています。

 地方は首都圏や京阪神に比べ公共交通機関の利便性が悪いので、人々の利用はたいてい車。取材先に「電車で来ました」と言うと、ほとんどの場合驚かれます。

 今回は、そんな私が公共交通機関で取材に行く理由やメリットについて語ります。

公共交通機関でのメリット

 早速ですが、公共交通機関を使うメリットについて説明します。

読書ができる

 一番の理由はこれ。移動の時間を有効利用することができます。仕事に関する本を読むこともあれば、あえて仕事と関係ない本を読み、気分転換することがあります。

 移動時間が概ね30分未満のときに一番よく読むのが、椎名誠さんのエッセーが掲載された文庫本。1話当たり数分で読めるため、話の途中で目的地に到着、なんてことがありません。

 また、旅情や冒険心がかき立てられて取材前にテンションが上がります。「昭和軽薄体」と呼ばれる軽妙で読ませるタッチの文章に触れることで、分かりやすい文章を意識するようになるなど、仕事にも良い影響を及ぼしています。

仕事ができる

 文章の構成を練ったり、書いた原稿をチェックしたりすることが多いです。 もちろん、取材の資料にあらためて目を通すこともあります。

 列車のモーター音や線路のガタゴト音といった生活雑音には、集中力を高めて神経をリラックスさせる効果がある「1/fゆらぎ」があると言われています。

 そのせいか、仕事をしていると、何となくはかどるような気がします。

 特急列車など、所要時間が1時間以上かかる列車の場合は、パソコンを広げて記事を書くことも多いです。

 

景色を眺めてリラックスできる

 仕事だけでなく、ボーッと車窓を眺めてリラックスすることも。車を運転していてこれをやってしまうと危ないですからね。電車、バスならではの特権だと言えます。

 仕事が立て込んでいるときでも少しはリフレッシュでき、取材に良い影響を及ぼします。

環境に優しい

 私らしくない理由ですが、マイカーを運転する場合と比べ、断然環境に優しいです。

 私の愛車は燃費の良いハイブリッドカーですが、それでも大人数が乗車する公共交通機関と比べると地球温暖化の原因となる二酸化炭素などを多く排出します。

 私一人が取り組んだところで効果は微々たるものですが、小さなアクションが大きな効果につながると信じています。

ローカル線を利用して残す

 地方では今、利用者の減少により公共交通機関が存続の危機に立たされています。特に折からの新型コロナウイルスの感染拡大により乗降客数が減り、地方のバスや鉄道は経営難に拍車がかかっています。私が住むJRのローカル線の中には、具体的に廃線が取り沙汰されている路線もあります。

 利用を少しでも多くすることが、存続のための王道です。これも私一人が取り組んだところで効果は微々たるものですが、小さなアクションが大きな効果につながると信じています。

ワープした感覚を味わう

 電車に乗り、読書や仕事、ボーッとすることに集中し、目的地に到着すると、瞬間移動したような心持ちになります。

 あのときの、頭がクラッとする感覚が好きです。

駅から歩くが無理はしない

 取材先が駅やバス停から離れた不便な場所にある場合でも、可能な限り歩くようにしています。春や秋、寒さが和らいだ冬の日は、片道30分くらいは歩きます。前述の通り地方は車社会なので、大抵の場合は驚かれます。中には「帰りは駅まで送りますよ」と温かな言葉を掛けてくださる取材先の方もいらっしゃいます。

 歩くので時間のロスになるという考え方もあるかもしれません。それでも、痛風対策として日頃から1日30分は歩くようにしているので、その代わりと考えれば無駄ではありません。

 また歩いている間は、記事の構想を練ったり、ブログのアイデアを考えたりと、存外生産的な時間になります。

 ただ、天候が悪い日、カメラやパソコン、資料などの荷物が多い日、コロナの拡大している時期などは車を使うようにしています。決して無理をせず、状況に応じて車と使い分けをするのが公共交通機関の利用を続けるコツです。

まとめ

 今回は、私が公共交通機関で取材に行く理由やメリットについてでした。まとめです。

①時間の有効活用
②車窓を眺めてリラックス
③環境に優しい
④ローカル線を利用して残す
⑤ワープした感覚を味わう

 仕事する時間に応じて給与が支払われるサラリーマンとは異なり、フリーランスは完全出来高報酬制。体を動かしてナンボの世界です。

 仮に取材先まで車で2時間、往復4時間掛かる場合、YouTubeを車内で流して耳で自学することもできますが、報酬につながる仕事はほぼできないと考えて差し支えないでしょう。

 フリーランスにとって、移動時間は貴重な売り上げの種。仕事はもちろん、読書などの自己投資など有効に活用することをお勧めします。