退職の仕方 ー退職前にどこまで耐えるべきかー
みなさん、こんにちは。「かく企画」社員の仮面ライターです。今回は、読者からいただいた質問にお答えしたいと思います。さっそく質問を紹介します。
退職を告げると仕事を増やす職場
会社をどうやって退職するかで悩んでいます。大学を卒業してメディア関係の会社に勤めて現在3年目です。
「かく企画」のブログで「若手の早期退職は良いことなのか」の回を読みました。仮面ライターさんがいた会社と同じで、給料は増えないし(巧妙なやり方で給与削減)、自分がやりたいことをできるわけでもない。40歳を過ぎると、つまらない仕事をさせて、退職する方向に持って行かれる人たちを見ていて、長くはいられない会社だと悟りました。数年で退職するメリットとデメリットを比べて、退職する意思は自分の中で固まりました。
その上で相談があります。勤め先では、退職を明らかにすると、めちゃくちゃ働かされます。通常業務にプラスして引き継ぎをしつこいくらいさせられます。自分がこれまで関わっている仕事なら仕方ないのですが、そうではない仕事も調べさせられます。
私が仕事を教わった7年目の先輩は、突然退職日を上司に告げて、有給休暇を意地でも取りました。とばっちりは私に来たのですが、自分もそうするかで悩んでいます。
7年目の先輩以外にも、退職をオープンにした途端、態度がころりと変わりました。退職挨拶をするミーティングにも出ず、さっと消えていきました。
私は最低限の引き継ぎはしようと思っています。普段から仕事の内容を整理していたので、それほど時間はかからないと思います。上司は、私がさっさと引き継ぎ資料を出せば、おそらく、未整理の他人の仕事についてまとめさせるのは目に見えています。
一つ目の相談は、引き継ぎをどこまでしたら良いでしょうか。また、退職後も連絡ができるように、私用の携帯電話番号を先輩たちは上司に聞かれていました。私は圧力に弱く、聞かれたら断れません。
二つ目の相談は、退職表明後にどういう態度で過ごした良いでしょうか? 最後まで職場のどうでもいい会議に出続けて、次の会社のことまで挨拶で言って去って行く人もいました。この3年間を思い返すと、まともに挨拶なんてしたくないです。口を開いたら、腹が立ったことや、会社のダメなところを言い続けそうです。
ちなみに、次の仕事は公務員を目指しています。まだ、再就職先は決まっていませんが、1年は貯金を使って勉強し、1年半以内に決まらなければ、その時考えようと思っています。
長々として質問になりました。質問コーナーでも、個人あてでもご回答もらえたらうれしいです。(首都圏在住 20代男性)
引き継ぎはどこまでするか
質問者が読まれたという記事は下記の話です。
読んで下さって、本当にありがたいです。さて、引き継ぎをどこまでするかです。
普段から仕事を整理していてそれほど時間がかからないとのこと。この際、その引き継ぎをゼロから作っているふりをすれば良いと思います。
入社3年目で、普段から引き継ぎになるような仕事のまとめを作っているというのは、そうとうちゃんとした人だと思います。
私のバイト先では、高校の委員会活動の引き継ぎの方がましなような引き継ぎくらいしか作れない人たちだらけです。もしくは、引き継ぎを作らずに、逃げて行く人が続出しています。
質問者さんの会社は存じ上げませんので勝手な想像ですが、メディア関連企業で、引き継ぎがちゃんとしている企業は頭に浮かびません。おそらく、周囲もそれほどちゃんとした引き継ぎ資料は作っていないと思います。
万が一、これまでに作った引き継ぎ資料を職場で公開していたら、データのブラッシュアップをすると言ってしまいましょう。不安になるかもしれませんが、引き継ぎは使うときに初めて読む人がほとんどです。すでに公開していても、上司も含めて読んでないと思います。
あまりに心配だったら、章立てくらいいじっておけばOKです。
私用電話番号を教えるか
退職後も追いかけられるように電話番号を聞かれる点についてです。
答えから言うと、圧力に負けてしまうのであれば教えて良いと思います。
退職後に本当に電話がかかってきたら出なくても良いし、要件を聞いて「今忙しいので後ほど答えます」と言って、うやむやにしてしまってOKです。
そこまで丁寧に対応しなくても大丈夫です。
私も退職した会社の人から3年後くらいに提携業者のことを聞かれました。まったく覚えていなかったのですが、「過去の名刺を調べてくれ」と言われました。
名刺を調べたかどうかは覚えていませんが、もし、私が頼まれたら、10分以内で対応できないことは流すと思います。
退職表明後に本性を出すべきか
退職表明後、どう過ごすかについては人それぞれです。
私が退職したとき、同時に先輩も退職しました。先に先輩が社長に呼ばれ、「この会社、どういうところが悪かったか」と聞かれたそうです。
これまでさんざん問題点を指摘し、解決策も提案して取り組んできた先輩は、「良い会社ですが自分の新たな可能性を考えてみる時間が欲しいので退職します」と言ったそうです。
先輩いわく、「今更やめる会社が良くなろうが悪くなろうが知ったこっちゃない」とのことでした。
私自身がどう社長に答えたかは記憶にありませんが、確かに「この会社、どういうところが悪かったか」とは聞かれました。
本音は、給料が上がらない、部長が社長にビンタされた、企業としてチャレンジをする気がない、など、心の中で思っていることはありました。
でも、言わなかったような記憶があります。
公務員を目指していると言うことなので、退職後に今の会社と関わりはないかもしれません。すっきりしたいなら、言いたいことを言ってしまっても構わないと思います。暴言と取られかねないようにはした方が良いと思いますが。
後々、関わりにくくなりますが、逆に言えば、腹が据わって生きていくことになります。それはそれで良いと思います。
逆に、どこかで関係が生まれるかもと思い、穏便に対応するのも手です。社会一般常識的には、「退職は穏便に」と言われています。
退職するまでは社員ですので、くだらない会議には出た方が良いと思います。送別のミーティングは、穏便に終わりたいのであれば出席をしましょう。おそらく、先々のことを色々聞かれるかも知れませんが、「当面ゆっくりしたいので、まだ先のことは決めていません」と言って構わないです。
転職すると事務的な手続きのことで総務部門に把握されます。
会社にいると、細かいことが気になります。でも、退職をすると関係は切れます。それに、他人は辞めた人間にそれほど興味はありません。
退職代行サービス
最近では、退職を代行するサービスもあります。本人の代りに会社側と退職のやりとりをするというサービスです。
退職までの手続きはいろいろとあります。心が折れてしまって、対応が難しいという人にはありがたいサービスかも知れません。
例えばですが、失業手当をもらうためには、前の職場で離職票をもらう必要があります。弊社の社長が過去に自分の体験を書いています。
初めての退職は、知らないことばかりで抱え込むとしんどくなることもあります。先に退職した先輩などに話が聞けるのであれば、そういう人に相談するのも一つの手だと思います。
質問者さんのさらなる活躍を祈っております。
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