初の小説完成 気が付くと10年が過ぎていた 

2023年4月2日

 こんにちは。「かく企画」社員の仮面ライターです。

 出版はされていませんが、私は2022年に2作の小説を書きました。最初の1作が完成するまでには、10年以上かかりました。もう少し丁寧に説明すると、「こんな感じで書いてみようかな」と思い始めたのが10年以上前でした。

 フリーランスや副業への準備につながるスキルなどを紹介している「かく企画」のブログですが、今回は、小説執筆について書きたいと思います。「小説家になりたい方 必見!」というよりは、「やりたいことをやるにはどうしたら良いのか」という話になると思います。

「書ける」 思い続けてはいたけれど

 6、7年くらいは、調べたり、数行書いて止まったりだったと思います。別の回で紹介した心理学の江波戸武士さんのYoutube動画「心にやさしいえばっち」を見るようになっても、気持ちは前向きですが、なかなか書き進みませんでした。

 家族からは「いつ書き終わるの」と言われ続け、そのうち小説のことに話題が行くことすらなくなってしまいました。それでも、心のどこかで、「自分は小説が書ける」と、思い続けていました。

 3年前、取材(※当時は記者でした)で、ノンフィクションを書いている人に話を聞かせていただく機会を得ました。新型コロナの感染拡大の初期で、当然、電話での取材でした。

 取材のために、その作家の方の著作をいくつか買って読んでみました。この数年で感じたことがない興奮がその方の本にはありました。

 残念ながら、いろいろなことがあって不本意ながら記事が新聞に載ることはありませんでした。

 取材をさせていただいたのに記事が載らないのはとても申し訳なく、正直に事実をお伝えしました。書くという同じ仕事をしているので理解してくださり、気にしないようにという言葉をかけていただきました。記事掲載の進捗を伝えるため、何度か電話をかけて、世間話もするようになりました。

 ある時、その方が「もうノンフィクションは書かない」と、言いました。これからは小説を書く、と言うのです。私は、プロの作家の人を前に言って良いものか迷いながら、実は私も小説を書いている、と伝えました。10年をかけて数十頁しか進んでいないのに、書いていると言ってしまいました。

「仲間じゃないですか。小説家として新人同士、よろしくお願いしますよ」

 すでに数冊も書き上げて、本が書店に並んでいる人にそう言ってもらい、本当に恐縮してしまいました。

 私は、その方と連絡を取りながら、これまでだったら無駄にしていた時間を費やして、小説を書いていきました。その方との間にはその後、不思議な小説のような出来事が起こりました。そのことは、いつか話したいと思います。

出版事業部の社員だから

 同時に、このブログを運営している「かく企画」の社長と、会社をつくり、週1回、「業務報告」をするようになりました。

 最初は、社長が個人事業主として請け負っている事業について、報告を受け、意見を言うことから始めました。他にも、種まきをしているだけの事業があるのですが、私は出版事業部の社員として、小説原稿を書くことが仕事だと、会議で決定しました。

 社長に、小説の構想を説明し、予定期日を伝える。社長も記者でしたし、私より圧倒的に語彙が豊富です。書いたものの誤字脱字などをチェックしてもらっています。

 毎週、社長に予定期日が少しずつ遅れていることを報告し、工程表を出し直しながら小説を書きました。10年以上かけて終わらなかった小説。最初の小説が完成しました。

「世界が変わる」は本当だった

 上記に書いたノンフィクション作家の方に言われたことがあります。

「まずは何があっても書き終えて下さい。売れるか売れないかは関係ない。書いたら必ず世界が変わります」

 書き終えて世界が変わったか? それは、本当にその通りでした。出版はまだされていません。書いたものには足りないところもあると思います。それでも、一つのものを書けるという事実がものすごい力を私に与えてくれました。

 そして、自分でも驚くことに、その勢いは続き、2作目も書き終えてしまいました。

 その間、1作目の出版見込みが立たなくなりました。でも、落ち込むことはなく、3作目を書いています。書いていて楽しいし、自分の書いているものが良くなっていくことが実感できています。

 いつか、がっかりするようなことがあるのかもしれません。もうダメだという思う日が来るのかな、とも想像します。

 でも、かく企画の週次会議で社長と話をしていると、そういう日は来ないか、来たとしても乗り切れると思っています。出版事業部の仕事を二人で楽しんでいるからです。

 いつの日か、自分の書いた小説が書店に並ぶ日が来ても、今と変わらず書き続けたいと思っています。

 また、週次会議の黎明期から記録をとり続けている社長に、数回にわたって、「出版事業部」について、ブログを書いてもらいたいとも思っています。

小説執筆

Posted by かく企画