意外と知らない? 郵便で新聞・雑誌を安く送る方法
今回は、封書やレターパックなどを使わず、郵便で新聞を安く送る方法を説明します。
こんにちは、社長の藤田です。2021年に新聞社を退職し、現在はフリーランスのライターとして活動しています。
先日、愛媛県に住む弟から新聞が送られてきました。弟の長男(つまり私から見て甥っ子)が地元の愛媛新聞に掲載されたとのこと。甥っ子の写真に笑顔がこぼれたのはもちろんですが、記事を読んで愛媛新聞の記者さんが丁寧に取材されていることがよく伝わり、頭の下がる思いでした(職業病ですね…)。
この掲載紙ですが、レターパックで送られてきました。通常の封書同様、郵便受けに届けてくれる「レターパックライト」で370円、対面受け取りの「レターパックプラス」だと520円。結構なお値段です。
かわいい甥っ子の紙面なので、厳重に郵送してくれたのだと思いますが、第三種郵便だともっと安く送ることができました。
そこで今回は、一般的な封書よりも安く送ることができる「第三種郵便物」の制度や送り方について説明したいと思います。
第三種郵便とは
日本郵便が取り扱う郵便物は、第一種から第四種の四つに分けられています。
・第一種郵便物…第二種~第四種に当てはまらないもの。(例)一般の封書、レターパックなど
・第二種郵便物…郵便はがき
・第三種郵便物…日本郵便が承認した定期刊行物。(例)新聞、雑誌、時刻表など
・第四種郵便物…通信教育用郵便物、点字郵便物など
このうち、新聞・雑誌などの第三種郵便物と、第四種郵便物は、封書やレターパックなどの第一種郵便物よりも安い料金で送ることができます。
価格はどれくらい
第三種郵便物の料金は、種類によって異なります。
新聞の場合、50グラム以内で63円。以下50グラム増えるごとに8円が加算されます。ただし1キロを超えるものは受け付けてくれません。(以後加筆。郵便料金が2024年10月に改訂されましたが、第三種郵便物の料金は据え置かれました)
余談ですが、新聞社や新聞販売店が送り主の場合は、さらに安くなります。
一般的な新聞1部を送った場合の価格を比べてみましょう。
かつて「新聞とは何か」との文章を書いた際、新聞の重さを量ったことがありました。ちょうどよいので、そのときのデータ(32面構成、66グラム)を使います。
郵便の種類 | 価格 |
レターパックプラス | 520円 |
レターパックライト | 370円 |
普通郵便(封書) | 120円 |
第三種郵便 | 70円 |
第三種郵便として送ったほうが、通常の封書で送るよりも50円お得です。
第三種郵便の条件
新聞や雑誌であれば何でも第三種郵便になるとは限りません。日本郵便によると、以下のような承認条件が設定されています。
・毎年4回以上定期的に発行、発行部数500部以上
・政治、経済、文化その他公共的な事項を報道し、みんなに発売されている
・終了予定がない
他にもいろいろと条件があるのですが、きりがないので省略します。
対象となる新聞や雑誌には「第三種郵便物認可」と書かれています。新聞は1面の上の日付の横、雑誌なら奥付に印刷されていることが多いです。この記載があれば、普通郵便よりも安い料金で送ることができます。
送るときの注意点4選
新聞・雑誌を第三種郵便物で送る際の注意点について触れたいと思います。
封筒は市販のものでOK
第三種郵便物の専用封筒は特にありません。市販の封筒を使えばOKです。
ただしサイズは一番長い辺が60センチまで。縦、横、厚みの3辺の合計は90センチまでとなっています。
中身が見えるようにする
第三種郵便物の送り方として特徴的なのは、中身の確認をできるようにすることです。「第三種郵便物認可」という文字が見えるようにします。
新聞を送る際には、封筒の上部に少しだけ切り込みを入れて、中身が見えるようにすることが多いです=写真参照。
雑誌の場合は、奥付に書いてあることが多いので、少々テクニックを要するかも知れません。そんなときには、透明封筒が便利です。百円ショップでも「クリアポケット」などの商品名で販売しています。
投函は普通の郵便と同じ
第三種郵便物は封書やはがき、レターパックと同じように、ポストから投函することができます。もちろん、郵便局の窓口に持って行ってもOKです。
手紙、写真の同封は不可
第三種郵便物で送る場合、新聞や雑誌以外のものを紛れ込ませると、通常の封書の料金となるので注意が必要です。
「おじちゃん、新聞に載ったよ」などといった手紙はもちろん、写真もアウト。
ちなみに弟から来たレターパックには、甥っ子と姪っ子の写真が同封されていました。ですので、どっちみち第三種郵便物として送ることはできませんでした。
まとめ
今回は、新聞や雑誌など、第三種郵便物の制度や送り方についてでした。まとめです。
・封書で送るより50円(32面構成、66グラムの場合)お得
・紙面や奥付に「第三種郵便物認可」と書いている新聞・雑誌が対象
・封筒は市販のもので可。ただし中身が見えるように
・手紙、写真の同封は不可
新聞や雑誌を郵送する機会はあまりないかもしれませんが、何かの機会にお役に立てば幸いです。
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