【超初心者向け】新聞とは何か② ー新聞の種類ー
こんにちは、社長の藤田です。現在、フリーランスのライターとして活動していますが、かつてはとある地方新聞社の記者として仕事をしていました。
「新聞記者として…」などと、新聞はみな読んでいて当然という前提で自己紹介していますが、このブログの読者の中には、紙の新聞を手にしたことがないという若い方も多くいらっしゃると思います。
過去にこのブログで「新聞とは何か」について説明しました。「超初心者向け」と銘打ち、新聞の材質や大きさ、価格や購読方法について取り上げました。今回も「超初心者向け」として、新聞のイロハ(この言い方も古い)について説明したいと思います。
2回目は「新聞の種類」について。新聞は、発行エリア、掲載するニュース、配達時間帯によりさまざまな分類ができます。全国紙と地方紙、一般紙とスポーツ紙、朝刊と夕刊の違いなどについて説明します。
前回の文章はこちら。
発行エリアによる分類
発行エリアにより、全国紙と地方紙に大別されます。
その他にもブロック紙や郷土紙などといった呼び方があります。
全国紙
読売新聞、朝日新聞、毎日新聞などのように、日本全国をエリアにしている新聞を「全国紙」と言います。発行部数が多いので「大手紙」とも呼ぶこともあります。
上記3紙に、産経新聞、日本経済新聞を加えた5紙は特に「五大紙」と呼ばれます。
また全国紙のことを、関東・甲信越の地方紙を扱う新聞販売店は「東京紙」、北陸・中国・四国地方の地方紙販売店は「大阪紙」と呼ぶことが多いです。全国紙は、東京本社、大阪本社など、複数の編集拠点を置いてあることが多いためだと思われます。
地方紙
これに対し、地方や都道府県など限られたエリアで発行している新聞を「地方紙」と呼びます。全国紙と比べ、地域の話題が充実していることが多いです。
北海道新聞(発行エリア・北海道地方)や河北新報(宮城県を中心に東北地方)や中国新聞(広島県を中心に中国地方)、西日本新聞(福岡県を中心に九州地方)のように、都道府県よりも広い範囲で広範囲で発行している地方紙を特に「ブロック紙」と呼んで区別します。
また、都道府県内の限定された地方のみで発行している新聞のことを「郷土紙」と呼ぶ場合があります。北海道の「十勝毎日新聞」(帯広市とその周辺)や、沖縄県の「八重山毎日新聞」(石垣島など)が該当。いずれも小規模な新聞ですが、個性のある紙面づくりをしていますので、旅行などで訪れた際はぜひ買ってみてはいかがでしょうか。
扱うニュースによる分類
新聞は扱うニュースにより、一般紙、スポーツ紙、専門紙などに分けることができます。
一般紙
政治、経済、事件事故、スポーツ、暮らしなど、さまざまな内容の話題を掲載した新聞を「一般紙」と呼ぶ場合があります。
スポーツ紙
これに対し、スポーツについて重点的に報道する新聞を「スポーツ紙」「スポーツ新聞」などと呼んで区別します。日刊スポーツ、スポーツニッポンなどが該当します。
スポーツ紙の中には、特定のプロ野球チームを応援する紙面も。スポーツ報知(巨人を応援)、デイリースポーツ(シーズン中はほぼ阪神が一面)、中日スポーツ(その名のとおり中日を応援)などがその例です。
スポーツ以外にも、芸能情報や興味・関心を引く事件事故なども詳しく報道。中にはエッチなニュースを載せる新聞もあります。
専門紙
業界紙と呼ぶ場合もあります。工業、農業、ビジネスなど、専門的な話題に特化した新聞のことです。
一例として、日刊工業新聞(工業)、日本農業新聞(農業)、繊研新聞(アパレルなど)、燃料油脂新聞(石油業界)、日本海事新聞(造船など)。
一般紙と比べ目にすることは少ないですが、それぞれコアな情報が掲載されています。
子ども新聞
全国紙や地方紙を出している新聞社は、小学生、中学生向けに易しく書かれた新聞を発行していることが多いです。
「毎日小学生新聞」「朝日中高生新聞」「読売KODOMO新聞」のように別媒体として発行しているもののほか、秋田魁新報の「さきがけこども新聞」、京都新聞の「ジュニアタイムズ」、岡山県などで発行している山陽新聞の「さん太タイムズ」のように、一般の新聞に無料で付いてくるタイプもあります。
朝刊と夕刊
「新聞とは何か①」で少し説明しましたが、新聞は配達される時間により朝刊と夕刊に分類することができます。
・朝刊
朝の早い時間(未明)に配達される新聞です。
・夕刊
午後に配達される新聞です。
朝刊・夕刊とも発行する新聞のほか、朝刊のみの新聞、夕刊のみの新聞もあります。
朝刊は、前日に起きた出来事や最近話題になっているニュースを詳しく報じます。一方、夕刊はその日の出来事が掲載されており、速報性が重視される傾向にあります。ただ、スマートフォンの普及や人々のライフスタイルの変化などにより、夕刊は休止、廃止される傾向にあります。
また夕刊の発行がない地域では、朝刊のことを「統合版」と呼ぶ場合があります。朝刊と夕刊の二つを統合したような紙面であることを強調したい場合に用いますが、実際は朝刊と同じである場合が多いです。
まとめ
今回は、新聞の種類についてでした。まとめです
・発行エリアによる分類…ほぼ日本全域で発行する「全国紙」と、主に都道府県単位の「地方紙」
・扱うニュースでの分類…一般紙、スポーツ紙、業界紙、子ども新聞
・配達時間による分類…朝刊と夕刊
分類の一例
読売新聞…全国紙かつ一般紙で、朝刊・夕刊ともあり
日本経済新聞…全国紙かつ専門紙で、朝刊・夕刊ともあり
日本農業新聞…全国紙かつ専門紙で、朝刊のみ
日刊スポーツ…全国紙かつスポーツ紙で、朝刊のみ
十勝毎日新聞…地方紙(郷土紙)かつ一般紙で、夕刊のみ
「新聞」と言えば、普通は全国紙の一般紙を指すことが多いですが、日本にはさまざまな新聞があります。
「一般紙や業界紙はちょっと、でもスポーツや芸能、××なニュースは好き」という人は、スポーツ紙から読み始めてもよいかもしれません。
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